5月12日(土)、13日(日)に開催する「花開くコリア・アニメーション」に合わせ、地下2階アートプラザでは、4月27日(金)より、「韓国アニメーション・ポスター展」を開催しています。
「花開くコリア・アニメーション」は、韓国で9月に開催されている、自主制作アニメーションを対象とした映画祭「インディ・アニフェスト」で上映された作品の中から、優れたものをセレクトして、プログラムを構成しています。
ここでは、2007年から2011年までの歴代「インディ・アニフェスト」ポスター5枚を、一度にご覧になることが出来ます。
昨年開催された「2011」のポスターは、「インディ・アニフェスト」が通算7回目となったことを受けて、数字の7がモチーフになっていることが判ります。私たちが目にしていた、「花開くコリア・アニメーション2012」のチラシは、「インディ・アニフェスト2011」のメイン・ヴィジュアルに、さらにキャラクターを描き加えて、ジャクソン・ポロックにも似たオールオーヴァー風に展開したものであることが判ります。
また、長編作品のポスターも併せて紹介しています。韓国でロングラン上映を記録した『Green Days -大切な日の夢-』(2011年、監督 アン・ジェフン、ハン・ヘジン)は、「釜山国際映画祭」用に作成されたバージョンと、英語題が『Dinosaur & Me』となっている異なるバージョンの二種類を展示しています。
また「釜山国際映画祭」受賞作で、「カンヌ国際映画祭」監督週間にも招待された『豚の王』(2011年、監督:ヨン・サンホ)のポストカードも展示中です。
『豚の王』のポスターは、韓国インディペンデント・アニメーション協会(KIAFA)の提供により、4月末に当センターに到着したところです。
連休明けには、同時に到着した「花開くコリア・アニメーション2012」出品作『家』(2010年、監督:パク・ソミン、パク・ウニョン、パン・ジュヨン、イ・ジェホ、イ・ヒョンジン)ポスターとともに、お披露目したいと思っています。お楽しみに!
なお、『家』は、ミニチュア・セットを制作し、それを写真に撮って背景に使用したという、ユニークな手法の作品です。これにちなんで、韓国観光協会から伝統的な家屋の模型をお借りして、展示しています。
5月12日(土)、13日(日)には、映像作家のカン・ミンジさん、KIAFA事務局長のチェ・ユジンさんが来日され、トークショーが開かれますが、日本の愛好家や作家の方々のと親交が深まることを願っています。
その前に、ハングルが踊るポスターを見て、韓国アニメーションの空気に触れておくのも良いでしょう。
ご来場をお待ちしております。
(T.E)
県美術館の「魔術/美術」展に関連して、アートプラザ・ビデオルームで「魔法とオペラ・バレエ」ビデオ上映会を開催しています。「魔術」「魔法使い」「悪魔」「魔女」「妖精」など「魔法」に関わるオペラ・ビデオをに集めました。
「魔法」に関するオペラ・ビデオが意外に多いことにびっくりし、リストアップした作品はもっと多かったのですが、できるだけ有名な演目を選びました。
最も有名な作品はモーツァルト(1756-1791)の「魔笛」ですね。モーツァルトの死の3ヶ月前に完成した作品です。透明で美しい音楽と愉悦感に満ち溢れ、生きる喜びと力を与えてくれます。
なお、モーツァルトは「フリーメイソン」(会員同士の親睦を目的とした友愛団体・秘密結社)に加入しており、この作品にはフリーメイソンのさまざまなシンボルや教義に基づく歌詞や儀式が用いられていることが知られています。
フリーメイソンとの関わりを覚えながら、この作品を見ると新しい発見があるかもしれません。

「魔笛」初演200年記念切手(DBP1991)

フリーメイソンの入会儀式の一部(1800年頃)
今回「魔笛」の4種類の映像を用意しました。この中でユニークなものはベルイマン監督による映画版「魔笛」です。ベルイマン(1918-2007)はスウェーデン出身で映画界の鬼才とも呼ばれ、難解な作品も多いのですが、これはメルヘン的で素朴な雰囲気をよく表現しています。小劇場で上映されているという設定で、出演者がくつろいでいたり、幕の隙間から観客席を覗く光景などもあります。映像は「サクリファイス」のスヴェン・ニイクヴィストによるもので、夢幻的な映像美が、愛と夢の世界を美しく描いています。オペラと映画が見事に融合した作品です。なお、歌唱はスウェーデン語です。

「野いちご」撮影中のベルイマン(1957)
「魔笛」のほかに、「シンデレラ」「真夏の夜の夢」では異なる作曲家によるオペラとバレエの2種類の作品が楽しめます。比較して観賞するのもおもしろいでしょう。
なお、これらの作品は一部を除き、上映会終了後にアートライブラリーで見ることができます。今年3月からビデオブースの機器を入れ替えるとともに、観賞席も4ブースから6ブースへと増やしました。こちらもどうぞご利用ください。
(A.M)
3月28日(水)に「第69回 フレッシュコンサート」を2階フォーラム大ホール前で開催しました。
『モーツァルトとその時代の音楽-トロンボーン四重奏-』と題した、モーツァルト200メモリアルの5人による演奏を、170名以上の来場者にお楽しみいただきました。

【左側から、司会役の熊崎雅芳さん、杉浦順三さん、川口茜さん、照喜名有希子さんと古井成三さんです】
◎今回の演奏曲
アンコール曲を含めて、6曲を演奏していただきました。
モーツァルト200メモリアルの主宰の熊崎雅芳さんが進行司会を行い、メンバー紹介と演奏曲の説明をしました。
説明の中で、『大ホール前のフォーラムは最上階まで吹き抜けになっているため、残響がとても豊かで、オーストリアのザルツブルクの大聖堂(モーツァルトがここで洗礼を受け、オルガン奏者も務めた)のようで、演奏していて大変気持ちがいい。』とのお話がありました。
最初に、モーツァルトと言えばこの曲、といわれる有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より第1楽章アレグロを演奏しました。
続いて、熊崎さんから、モーツァルトと関係があった作曲家で「ハイドン」と「ベートーヴェン」の紹介がありました。
ハイドンとの関係は、弦楽四重奏を一緒に演奏するなどの交流があったこと、ベートーヴェンはハイドンに弟子入りしていたことなどのお話がありました。
2曲目はハイドン作曲のオラトリオで有名な『天地創造』より「大いなる偉業が成し遂げられた」を演奏しました。天地創造を果たした神をたたえる合唱をアレンジしたものです。
トロンボーンは人間の声の音域に近く、合奏により荘厳なハーモニーを奏でるため「神の楽器」として教会音楽でよく使われました。

3曲目はベートーヴェン作曲のトロンボーン四重奏のオリジナル作品「3つのエクアーレ」を演奏しました。3曲とも荘重でハーモニーが美しい曲です。
4曲目は、モーツァルト作曲の歌劇『魔笛』より「ザラストロのアリア」と「僧侶の行進」を演奏しました。バス・トロンボーンの高貴な威厳あるメロディを聴き、オペラ「魔笛」の中の神官ザラストロや僧侶たちの姿が目に浮かんできました。
終わりは、モーツァルト作曲の「アヴェ・ヴェルム・コルプス(おお、まことのからだよ)」を演奏していただきました。この曲は、モーツァルトが最晩年に作曲した最も美しい曲の一つです。トロンボーンの美しいハーモニーが、天上から降り下ってくるかのように感動的でした。
アンコール曲は、演奏者古井さんが楽譜を整理している中で偶然に見つけた曲で、曲名のない楽譜であるがこの曲は間違いなくモーツァルトの曲であるということで演奏していただきました。軽やかで、フレッシュな気持ちにさせる曲でした。
音域に幅のあるトロンボーンの荘重な演奏に静かに聴き入るコンサートでした。
来場の皆さんからは…
◎ 今回が初めての方々から
・『素晴らしいです。吹奏楽でチューバの経験があり、改めてトロンボーン、かっこいいな♪と思いました。』《50歳台の男性》
・『とても素晴らしかった。ホールが高く、音色の響きがとてもよかった。』《50歳台、女性》
・『歩き疲れたときに聞こえるトロンボーンの音に引きつられ、静かな心にしみる演奏で気持ちよかった。これからも続けて。』《60歳台、女性》
◎ いつも来られる方々から
・『トロンボーン四重奏は 初めて聴きますが、深い感銘を受けた。モーツァルトの有名な曲、素人にも馴染みのある曲の演奏、よかったです。』《70歳以上、男性》
・『厳かな雰囲気の「エクアーレ」はパイプオルガンを聴いているようでした。午後のひととき、身が引き締まりました。』《70歳以上、女性》
など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。
≪出演後のメッセージ≫
古井 成三さん
私たちトロンボーン四重奏の演奏楽しんでいただけましたでしょうか?
モーツァルトとその周辺の作曲家、ということで選曲面での苦労はありましたが、そのぶんトロンボーンという楽器の素晴らしさを伝えることが少なからずお伝えすることが出来たのではないかと思います。
それは、この楽器の特徴を最大限生かせる場所を提供して戴いたフレッシュコンサートのスタッフの皆様のおかげと思っております。
そしてそこから生まれた音楽を聴いて戴いた皆々様に、改めて深く御礼申し上げます。
川口 茜さん
大聖堂を思わせるような響きのある場所でモーツァルトを演奏させていただけたこと、聴いてくださる方々のお顔が見える距離でしたので、ホールでの演奏とは違う、
貴重な経験をさせていただけたこと、とても感謝しております。
ありがとうございました。
照喜名 有希子さん
たくさんのお客様に聞いていただき、ありがとうございました。
ホールとはまた違った雰囲気でしたが、響きがとても心地よく、気持ちよく演奏させていただきました。
また、プログラムも、モーツァルトにちなんだ作品ということで、あの響きにあった作品ばかりだったように思います。
少しでもトロンボーンの魅力を伝えられていれば幸いです。
終演後も、お客様からあたたかい言葉をかけていただいたり、質問していただいたり、と嬉しかったです。ありがとうございました!
杉浦 順三さん
この度はフレッシュコンサートにお越しいただき、誠にありがとうございました。
トロンボーンによって演奏されたモーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンに普段とはまた違った魅力を感じていただけたら幸いです。
モーツァルト200メモリアル 主宰 熊崎 雅芳さん
当日、司会者の時計が遅れていたこと、マイクにうまく声をのせられなかったことで、進行に支障をきたしましたこと、お詫び申し上げます。
解説については、内容を記載したものをお客様にお配りして、音楽の時間をより多くするようにいたします。
多数の方にお聞きいただきありがとうございました。
さて、第70回は、4月25日(水)のお昼(12:15-12:45)に2階フォーラムで開催予定です。
『姉妹の奏でる癒しのハーモニー ライア(竪琴)&オカリナ&歌によるコンサート』と題して、プチ・フレーズの大竹由紀子さんと浅井満里子さんの姉妹による演奏をお届けします。
↓詳細はこちらをご覧ください↓
http://www.aac.pref.aichi.jp/bunjyo/jishyu/fresh/index.html
当日、皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしています。
◎お知らせです◎
平成24年10月から25年3月までの「フレッシュコンサート出演者」の募集締め切りは、6月25日(月)となっています。ご応募をお待ちしています。
↓詳細はこちら(一番下の「フレッシュコンサート<出演者募集中>」)をご覧ください。↓
http://www.aac.pref.aichi.jp/bosyu/index.html
(M.K)
3月も終わりで、温かくなったと思ったらまた冬のように寒くなったり、という日々が続いています。
でも、外に出ると早咲きなのか、一部には既に花開いている桜もあって、本格的な春ももうすぐだなぁ、と実感します。
栄周辺では、春休みに入っているので、子供たちの姿をよく目にするようになりました。
愛知芸術文化センターでも、春らしい企画をやろうという話が持ち上がり、地下2階アートプラザ内ビデオルームにて、春休みアニメーション特集「アニメーションの歴史を楽しく学ぼう!!」を行うことになりました(会期:2012年3月27日(火)-4月8日(日) *4月2日(月)休館)。
上映会の内容は、アートライブラリーが所蔵するDVD「世界アニメーション映画史」全20巻の内、18巻をセレクトして上映するものです。
映画が誕生する以前に、独自の技術で今日のアニメーションとほぼ同じ表現を実現したエミール・レイノーの『プラキシノスコープ』(1893年)に始まり、『ファンタスマゴリア』(1908年)などで知られるエミール・コールや、『リトル・ニモ』(1911年)や『恐竜ガーティ』(1914年)のウィンザー・マッケイといった最初期の作家や、猫のキャラクター、フェリックスを生み出したパット・サリバンの作品からは、本来静止しているはずの絵が動いて見えることの原初的な驚きに満ちあふれ、現代の私たちの眼にもプリミティブな喜びと楽しみを届けてくれるでしょう(レイノー作品は、第1巻「エミール・コール」に収録)。
道化師のココ、犬のビンボー(ビン坊)を始め、ベティ・ブープやポパイといった人気キャラクターを創造し、猥雑で活気ある都会的なセンスの作品で、ディズニーのライバルとして並び立ったマックス&デイブのフライシャー兄弟の作品が、第5、8、12、13、19巻と、計5巻にわたってたっぷり収められていることも、「世界アニメーション映画史」の特色の一つといえるでしょう。
フライシャー作品では、『ベティの地球競売』(1932年、監督:デイブ・フライシャー、第8巻収録)のように、漫画映画の枠組みの中で、ナンセンスというかシュルレアリスムにも通じる笑いが描かれていることに驚かされます。
こうした感覚は、ボブ・クランペット、テックス・アヴェリー、チャック・ジョーンズといった作家によって増幅され、シュルレアリスムを突き詰めたような狂気と紙一重の世界に展開してゆくといえます。
彼らの作品は、今日のアート系短編アニメーションにも影響を与えていると考えられ、その源流の一つという意味からみても興味深いでしょう。
デイブ・フライシャー『ベティの誕生日』
なお最終日、4月8日(日)15:30の回は、特別企画として、「「第41回ロッテルダム国際映画祭」短編部門タイガーアワード受賞記念 愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品第20弾 牧野貴監督『Generator』上映会+解説」を開催します。
去る1月25日(水)から2月5日(日)まで開催された「第41回ロッテルダム国際映画祭」で、最高賞に相当するタイガーアワードを受賞したことは日本でも新聞等で報道され話題となり、受賞作を観たいという声も寄せられました。
当日はプロデュースを担当した越後谷卓司(愛知県文化情報センター主任学芸員)のトークも予定しています。こちらにもぜひ足をお運びください。
皆様のご来場をお待ちしております。(T.E)
東日本大震災から1年が立ちました。被災された皆様やご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。愛知芸術文化センターもこの機会に被災地の復興を支援するため、朝日新聞社と共催で「東日本大震災報道写真展」を企画しました。

展示は第1部「あのとき何が」、第2部「原発事故」、第3部「悼む」、第4部「明日へ」の4部構成で、約40枚のパネルで構成されています。昨年7月にも同様の写真展を開催しましたが、今回はその後の復興の様子を撮影した写真も多く含まれています。

写真を見ていると、被害の大きさと広がりに言葉を失うとともに、被災者のつらさや悲しみがひしひしと伝わってきて、思わず涙が浮かんでくるものもあります。しかし一方では悲しみだけでなく、復興への新たな思い、希望、勇気もまた感じることができます。臨場感あふれる素晴らしい写真ばかりですね。

私たちも、改めて震災のもたらしたものを考えるとともに、復興への思いを新たにし、継続して支援を行なっていかなければならないと思います。
写真展は地下2階アートプラザ前で、3月27日まで開催中です。どうぞお越しください。【入場無料】
なお、愛知県美術館(10階)でも、全国美術館会議による東日本大震災の文化財レスキューの活動紹介ポスターがロビーに展示されています。こちらもあわせてご覧ください。(3月25日まで)
(A.M)