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「アヴァンギャルド・チャイナ展」の展示計画を練る

2009年02月22日

  展覧会では作品を展示する支持体(壁や台)が必要です。愛知県美術館の多くの展示室には構造体としての壁のほかに可動壁があり、それを動かして区画を作ることができます。チャイナ展(通称)の場合、作家ごとに必要なスペースがかなり違うため、簡単に可動壁で区画を作るわけにはいきません。可動壁を使うとだいたい同じ面積の区画になってしまうからです。
  チャイナ展の展示計画の最大の問題は、先行して展覧会が行われた(行われている)国立新美術館と国立国際美術館より、愛知県美術館は展示に割けるスペースがずっと狭いこと。いつもは所蔵作品展で最初に入る展示室4やその入口の前室1と呼ばれる部分、さらにいつもレームブルックの彫刻が立っているラウンジや、ショップ前のロビーまで使ってなんとか収める計画です。
  どの作家の作品をどこに配置するか、思案を重ねながらいろいろと案をつくった結果、Ver.5でやっと決着を見ました。一昔前は、100分の1の縮尺の展示室の図面に鉛筆と定規を使って書き込んでいましたが、一点作品を動かすだけでその壁全体の作品を書き直さないといけないという面倒くささがありました。今はパソコンを使うので、移動も簡単(何年か前にパソコンでそれをやり始めたのは、何と一番年長のM館長!です)。thmnl_イラストレーターで作った平面図2枚.jpg

↑イラストレーターで作った平面図

それでも、この展覧会では映像用のブースを7つも作らないといけないし、壁もいくつも立てないといけないので、平面図だけでは空間的な感じがいまいちつかみきれません。そこで、ホコリをかぶっていた企画展示室のマケット(立体模型)を引きずり出し(形跡から、最後に使われたのが2002年の「中西夏行展」)、パネルを切って壁を作ってみました。想定していたよりも高さが必要な壁があることが判明!!

thmnl_企画展示室のマケット.jpg

↑企画展示室のマケット


  チャイナ展では、通常は所蔵作品展の入口になっている所がチャイナ展の入口になり、なんと順路が逆回り!どうしてそうなったのかというと、楊福東(ヤン・フードン)の映像作品は、通常の企画展で最初に入る部屋(展示室1)しか適当なスペースが取れず、この作品は2006年の近作なので、最初よりも最後に見せたい...展示する場所を変えられない以上は順路を逆にするしかないということになったわけです。このような試みは初めてなので、お客様にはとまどわれる方もいるかもしれませんが、逆に新鮮味を感じさせてくれるのではないかと期待もしています。

(HF)