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屋外展示作品をご存知ですか?

2009年05月28日

皆さんは、愛知県美術館にお越しの際、屋外展示作品をご覧になる時間がおありですか。屋外展示ってどこ?と思われた方もいらっしゃると思います。当館の屋外展示作品の数は多くありませんが、3つのエリアに分かれて展示されています。

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↑10階美術館の入口前のレストラン中庭である屋上庭園

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↑10階入口前の屋外展示スペース

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↑12階の屋外展示スペース

屋外で風雨にさらされることから、作品は材質が金属に限られた立体ですが、景観に合わせて作品が選択されています。普段は、ひっそりとした存在の作品たちですが、夏休みの子ども鑑賞会の時など、プログラムの中でちょっとした気晴らしに屋外に出た子どもたちには、大いに親しみある作品です。


  この連休中には、これら屋外展示作品の中から主に1点の作品を鑑賞する、高校生向けのプログラムが開催されました。有志の高校の先生が企画し、数校の生徒を同時に対象とした鑑賞会「高校生のための美術鑑賞」で、これまでにも、愛知県美術館の所蔵作品展や企画展の鑑賞、また鑑賞を含むワークショップが開催されました。どのプログラムも先生方の発意による独自のもので、学芸員も企画途中でアドヴァイスしたり、作品に関するインフォメーションを提供したりと、協力して実施してきました。今回は、今井瑾郎氏の《大地》を鑑賞しましたが、愛知芸術文化センターの一角に設置され建物に調和したこの作品は、これまで団体鑑賞会ではあまり取り上げられてこなかったものです。
 生徒たちは、初めに10階の所蔵作品展で、学芸員から主に彫刻作品についての解説を受けました。その後、屋外展示スペースに移動し、先生から作品を見るとはどういうことか、イメージするとはどういうことかという問いかけを受け、作品にまつわる話を聞いた後、各自で作品を鑑賞し、グループに分かれてディスカッションしました。

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↑高校生の鑑賞授業風景


 「上まで上ってみたい」「地球の頭がひょっこり出ているようにみえる」「作品に投げかけられている建物の影も作品の一部のように感じる」「この空間に置かれてはじめて完成したと感じる」などと屋外作品と展示環境のあり方を含めた、作品の本質に迫る意見が出され、高校生ならではの一歩踏みこんだ鑑賞会となりました。後日、各生徒は、作者の今井瑾郎氏に手紙を書き、また今井氏も返事を送ることになっていて、広がりのあるプログラムとなりました。この後、今井氏がどのような回答を高校生に寄せられるのかその後の展開も楽しみです。このように屋外作品も鑑賞者にいろいろな問いかけや広がりをもたらしてくれます。皆様も美術館にお越しの際は、是非ともこれら屋外作品にも注目していただければと思います。
  なお最後に付け加えますと、これら作品は、ほこりや酸性雨の影響を免れません。季節の良い折をみて、美術館スタッフが水などを使って洗浄し、皆様に気持ちよくご鑑賞いただけるよう管理しています。

(M.F.)