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大ローマ展、国立西洋美術館で下見

2009年10月28日

  国立西洋美術館で開催中の「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展は、来年正月からいよいよ愛知県美術館で開催です。正式な展覧会タイトルは長いので、愛知会場では「大ローマ展」というタイトルをメインで使っています。愛知県美術館で開催される古代文明をテーマにした企画展としては、2002年のポンペイ展、2006年のペルシャ文明展に続く3回目になります。愛知会場のポスターやチラシなどをすでにご覧になられた方も多いのではないでしょうか。たくさんの来館者が想定される展覧会なので、前売りや広報活動をいつもより早くから始めています。

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↑愛知県美術館ロビーに掲示されているポスター 左に一部見えているのは国立西洋美術館のポスター

 どの作品を展示室のどこに配置するといういわゆる展示プランを練り、作品を展示するためにどういう台やケースが必要になるのかということを考えるにあたり、すでに開催中の国立西洋美術館(略称西美:セイビと読む)の展示をO学芸員と下見してきました。当日は愛知県美術館(略称県美:愛知県内のみ通用)をはじめとする各巡回館の担当学芸員が参集し、西美でこの展覧会の展示を指揮したTさんの解説を受けながら展示会場や空箱を納めた収蔵庫を見せてもらいました。

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↑国立西洋美術館 古代ローマ帝国の遺産展 会場入口

 一番大きな大理石彫刻《皇帝座像(アウグストゥス)》は重さ3トン。10階の県美にこの作品を上げるためのエレベーターの重量制限はなんとかクリアです。エレベーターに載せられない作品は基本的に展示できないのが県美の宿命です。西美では床下に梁が通っている場所にこの作品を展示しているそうです。県美でも図面で建物の内部構造を確認して、梁の上にこの作品がくるような展示プランを作る必要があります。床面積当りの耐荷重が足りないというわけではないのですが、そうした場所に重い作品を設置しておいた方が絶対的に安心だからです。

 
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↑《皇帝座像(アウグストゥス)》 彫刻が乗る草色の台座の中は、重量に耐えられるよう鉄骨で頑丈に骨組みされています 

 作品が大きいと、それが入ってきたクレートと呼ばれる木箱も大きくなります。《皇帝座像(アウグストゥス)》の場合、縦横が約2mに高さが約3mで、内箱もある二重箱になっています。作品の抜け殻とも言うべきクレートは、展覧開会期中は収蔵庫など温湿度が管理された部屋に保管しておかないといけません。この大ローマ展くらいの規模になると、クレートの容量が半端ではないのです。県美にはそうしたクレート類を一時保管するための部屋がありますが、果たして全部入るのかちょっと心配です。

 バーチャル・リアリティの映像も見せてもらいました。「これって本当にバーチャルなの?」って思うくらいにリアルです。西美でもこのコーナーは予想以上に人気だそうです。今から楽しみですね。

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↑この壁画断片のありし日の様子がバーチャル・リアリティ映像で見られます

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↑宝飾品も綺麗に展示されています

(HF)