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裏方通信 「さらしの話 1」

2010年02月17日

 みなさん、「さらし」ってご存知ですか?「さらし」は日本の伝統的な「並幅」という単位で織られた白無地の木綿布のことです。ちなみに「並幅」とは約36cm弱、手機で織るのに一番都合が良い幅とされています。日本の着物はその「並幅」を基本に構成されているんですね。普通はこの「さらし」も着物1着分、つまり一反という単位で売られています。昔は赤ちゃんのおむつや、妊婦さん達の腹帯といったものから、生活の様々な場面で使われていた、日本人の生活にはなくてはならないものでした。
 ところで、現在の日本人の生活ではあまり見かけなくなったこの「さらし」、美術館の裏方では大活躍なんですよ。

1、 収蔵庫の中で作品を収納する時、このように「さらし」を縦に裂いたもので、縛っています。002収蔵庫内1.jpg

003収蔵庫内2.jpg
 

2、 作品を移動するときも、台車に固定するのに使います。004台車の固定.jpg


3、 箱だって、中に作品が入っていれば、念のための転倒防止のため、このように「さらし」で縛ります。

005木箱の固定.jpg 

さらしは広げて使えば、紐の様に一部分だけに食い込むのではなく、圧力を分散させることができるのです。ビニール紐の様に滑ることもありません。

またダスターが無い時はダスターの代わりに、敷物が無い時は敷物の代わりにと、時に応じて学芸員や保存担当のその場の機転で、様々な使われ方をします。

 あれ!?これはうちの副館長室の白板です。001副館長室.jpg

白板消しに「さらし」を使うのは、さすがにうちの副館長ぐらいのものでしょう。・・・副館長、返してよ。

(N.N.)