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カンディンスキー展、記念講演会「〈青騎士〉の今日性」レポート

2011年02月22日

現在愛知県美術館で開催中の展覧会「カンディンスキーと青騎士」の記念講演会を2月19日に開催しました。

 

カンディンスキーに関する論文や訳書等の多数の業績がおありで、日本における主要なカンディンスキー研究者のお一人である東京国立近代美術館の松本透副館長にぜひ講演をとお願いし、本講演が実現することとなりました。

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↑会場は早くからお越し頂いたお客さんで満員!

 

講演の題目は「〈青騎士〉の今日性」。

カンディンスキーをリーダーにして集まった前衛的な芸術家グループである青騎士は、展覧会を開いたり、『青騎士』年鑑を出版したりしました。
(『青騎士』年鑑の詳しい内容については、『AAC』67号の記事「アートライブラリーにあった『青騎士』年鑑」をご覧下さい!)

 

今でこそ、若い芸術家たちがグループ展を開いたり、雑誌の編集を行ったりすることは珍しいことではありません。
それでも、当時は自主的な芸術家グループは多くはありませんでしたから、青騎士は現在では当然のように目にするそのような芸術家グループの、先駆的な存在だったのです。

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↑スライドを交えて講演される松本氏。

 

また『青騎士』年鑑には、当時最先端のモダンアートだけでなく、民衆版画や児童画、さらには日本の絵画など、古今東西の作品の図版が掲載されました。
つまり外面的なフォルムではなく、その内的な何かが共通していれば取り上げるというカンディンスキーの姿勢を、松本氏は紹介されていました。
そのようなカンディンスキーの考え方は、現在の私たちにも強く訴えかけるものを持っているものと思います。

 

松本氏の語り口は優しいながらも、カンディンスキーや青騎士に関する高い専門性に裏打ちされた熱のこもったもので、「もっといろいろとお話を聞きたい!」と思った方も多いでしょう!

 

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↑本展の目玉作品の一つである、カンディンスキー《印象III(コンサート)》についても詳しくお話ししていただきました!


このようにして講演会は終了してしまいましたが、カンディンスキー展は4月17日まで開催しています。

 

講演会を聞き逃してしまった・・・という方も、学芸員によるギャラリートークなど、関連事業がこれからも続きます!
ぜひそちらにご参加いただいて、カンディンスキー展をどうぞじっくりとお楽しみください。
 (S.S.)


※写真中の作品はレンバッハハウス美術館蔵
Städtische Galerie im Lenbachhaus und Kunstbau München