2011年10月12345678910111213141516171819202122232425262728293031

島田章三さん来館中!

2011年10月16日

現在開催中の企画展「島田章三展」の作家ご本人、島田章三さんが美術館にご来館くださっています!

私がこうしてこのブログの文章を書いているまさにこの今も、美術館ロビーで、お客さんと気さくにお話をされています。

001img_1421.jpg

001img_1406.jpg

002img_1410.jpg

サービス精神旺盛な島田さん、図録などに気軽にサイン。
写真撮影にも応じていらっしゃいます。

あれ? この後ろ姿はどこかで見たことがあるような・・・

003img_1411.jpg

次回企画展(ポロック展)担当のO学芸員が、サインをもらっている!!

うーん、ちゃっかりしていますね・・・。

 O学芸員いわく、「島田さんのこの作品 ↓ には、とあるキュビスムの画集の表紙の文字『CUBISM』がコラージュされている。それと同じ画集を自分は持っていたので、島田さんにお見せして、渡したかった」とのこと。0011975画集のある静物001.jpg

《画集のある静物》(1975年、メナード美術館)



 002img_1413.jpg
なるほど、たしかに「CUBISM」のフォントも大きさも同じ、まさにこの画集の文字を島田さんがコラージュしたことが分かりますね。 

この画集のカバーをプレゼントされた島田さんは、昔この画集をご自分で買って作品にコラージュしたことを思い出して、懐かしんでいらっしゃいました。

さて、今後も島田さんは以下の日時にご来館されることになっています。

島田さんに会いたい!という方、作品や展覧会について話を聞きたい!という方、どうぞお気軽にお越し下さい。(S.S.)

日程:10月18日(火)、20日(木)、23日(日)、25日(火)、28日(金)、29日(土)、30日(日)
時間:それぞれ、13:00-16:00
(※上記は予定であり、予告なく変更となる場合がございます。予めご了承下さい。)

 

毎年、趣向を変えて行っている「視覚に障がいのある方に向けたプログラム」。

過去のブログでもお話したように、視覚に障がいのある方と一緒に作品鑑賞をするのがこのプログラムの目的です。

通常は、作品について意見を交わしたりして作品理解を深めるのですが、今年度は手で触れる大型鑑賞グッズを特別に用意しました。

 それがこの「足」です。自立します。ジョージ・シーガルの立体作品《ロバート&エセル・スカルの肖像》の構造を理解していただくために、実物と同じものを実際に作ってそれを触っていただこう、という発想のもと生まれました。
 

004足.jpg

↑ 今年の新作鑑賞グッズ「足」。

 

001シーガル作品.jpg

↑ ジョージ・シーガル 《ロバート&エセル・スカルの肖像》 1965年 愛知県美術館蔵


こちらの「足」を作ってくださったのは、東海地方で活躍中の若手芸術家、宇田ももさんです。モデルとなる人の足の周りに石膏をぺたぺたと貼り付けて、生乾きになったところで足を抜きます。今回はズボンが抜けないのでズボンごと切っていますが、シーガルの作品の場合も、衣服を石膏から抜いたものと石膏の中に残したものがあるそうです。

 

002工程1.jpg


↑ 工程その1

 

003工程2.jpg


↑ 工程その2


 そういえば、当館のO学芸員も過去にシーガルの石膏彫刻を自分で試していますね。その時の様子はこちら→2010年12月3日のブログ記事

 
10月13日と15日のプログラムに向けて、宇田さんはジョージ・シーガルの「足」だけではなく、ルーチョ・フォンタナの作品の模型も作ってくださることになっています。
フォンタナ作品の切れ目部分に指を突っ込みたいという願望が、今、叶えられます・・・!

 

 なお、宇田ももさんご本人の作品は、「秋の小旅行」(瀬戸市、銀座通商店街、末広商店街、11/10?11/20)や「ファンデナゴヤ ぶんのせんともものもの」(市民ギャラリー矢田、2012/1/12?22)でご覧いただけるそうです。こちらも楽しみ。

(F.N.)

政府による補償制度

2011年10月04日

 これまで、美術館関係者の間では、欧米の美術館のように展覧会の国家補償制度の導入を期待する声が多く聞かれました。一般の方にはなじみのない話かもしれませんが、欧米の各国ではかなり昔から、展覧会開催のための保険をカバーするために、国家補償制度が導入されていました。この制度は展覧会を開くために海外から高価な作品を借りるときに、一般の保険会社に多額の保険料を払って、保険を掛けるのではなく、万が一のことがあるときには国が保険会社に代わってその損害を補償するという制度です。そのために高額な価値のある美術品をたくさん海外から借りても、保険会社には保険料を払わないで展覧会が開けます。その結果として、経費が抑えられ、内容の濃いよい展覧会が開きやすくなるのです。


 長年の懸案であったこの制度が、日本にも今年からついに導入されることとなりました。愛知県美術館が11月から開催するポロック展が、東京の国立西洋美術館で開かれるゴヤ展とともに、この補償制度の導入第1号として認定されました。形としては文部科学大臣と展覧会の主催者が契約を結ぶことになります。9月の某日、文化庁長官室でその補償契約締結式が行われ、愛知県美術館からは副館長が出席し、ポロック展の巡回先である東京国立近代美術館の松本副館長とともに文化庁長官から補償証明書を受け取りました。(写真)

001img_7649.jpg


 この制度で補償を受けられる展覧会は、海外からの借用ならなんでもよいというわけではありません。なによりもまず開催の意義のある展覧会で、しかも評価額も非常に高いものに限られます。ポロックの作品は一般の日本人が思い描く以上に評価額は高く、作品一点で100億円、200億円を超えるものさえあります。20世紀後半の美術作品の中では飛び抜けて高額で、所蔵している美術館はどこも大切にしているだけに、作品借用はとても難しいものでした。そうした困難さを乗り越えて、この秋注目のポロック展が愛知県美術館で開催されます。みなさん是非お見逃しのないように!                             (ST)