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2009年に「あいちトリエンナーレ2010のプレイベント」のひとつとして、芸術文化センター内で開催された「アニマルズ in AAC 三沢厚彦の世界」展で展示されたライオン《Animal 2008-01》は、その後、愛知県美術館の収蔵品となりました。

しかしながら三沢さんの展覧会が各地で開かれたこともあって、貸し出されることが多く、なかなか美術館内で展示することができませんでした。

 しかし、先週ようやく貸し出されていた米子から戻ってきました。昨年から金津創作の森(福井県)や米子市美術館(島根県)などで開かれた”Animals ‘11”という個展に出品していたのです。


ライオンには収蔵庫へ入ることなく、ロビーに直行してもらいました。

 親しみやすい三沢さんの作品は、どこでも人気が高くとくに子供たちには好評です。今回の展示は美術館ロビーに入ってすぐのところで皆さんをお迎えしています。これからの時期は小学校の団体鑑賞が増えてくる時期です。多くの子供たちが喜んで見てくれることでしょう。

 

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↑ ライオン君、ロビーに到着。

 

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↑ だんだん姿が現れてきました。

 

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↑ 設置完了!ロビーで皆さんをお迎えしています。

 

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↑ アートショップでは、ライオン・グッズも豊富に取り揃えています!

(S.T.)
 

*ブログ編集担当者より

側を通るたびによじ登りたくなります。(絶対にしてはいけません!)

毎年2月から3月にかけては小・中学校の団体見学が多くなり、今日も中学1年生約130人が訪れましたが、一般の女性22名様の団体もありました。どちらもご要望を受けて、学芸員によるギャラリー・トーク(展示室での説明会)を行いました。

 

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↑ シーガルの作品の説明を受ける中学生グループ

 

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↑ 川瀬巴水の作品の説明を受ける女性グループ

 


学芸員の役割は作品と鑑賞者をつなぐ仲立ち・裏方ですが、自分たちが選んだ作品や展示構成、解説文などの意図がどのように伝わっているのか気になるところです。お客様と直に接してご説明し、表情やご反応を見、時にはご質問やご意見をいただけるギャラリー・トークは、私たちにとっても貴重な場なのです。


個人でご来館のお客様ともお近づきになりたいと、現在開催中の「うつし、うつくし」展では明日から4回のギャラリー・トークを予定し、チラシやウェブサイト上で告知していますが、このたびもうひとつのシリーズ「学芸員お薦めの1点」全7回を追加いたします。これは各学芸員が愛してやまない作品を1点ずつ選んでじっくりと解説するものです。多くの皆様のご参加をお待ちしています。どれも事前のお申込みは不要ですので、観覧券をお持ちのうえ、開始時刻に美術館ロビーにお集まりください。

(T.M.)


◆「うつし、うつくし」展ギャラリー・トーク

※土曜日は11:00-11:40、金曜日は18:30-19:10


*2月25日(土) 担当:鯨井秀伸

*3月 2日(金) 担当:古田浩俊

*3月 3日(土) 担当:深山孝彰

*3月10日(土) 担当:平井啓修

 

◆「学芸員お薦めの1点」

※開催時間は毎回11:00-11:30


*2月26日(日) 担当:塩津青夏
 作品=モーリス・ルイス 《デルタ・ミュー》 1960-61年

*3月 4日(日) 担当:中村史子
 作品=竹村 京 《There and Now, kimi sini tamou koto nakare 2》 2006年
 
*3月 7日(水) 担当:高橋秀治
 作品=川瀬巴水の木版画

*3月 8日(木) 担当:中西園子
 作品=パウル・クレー 《蛾の踊り》 1923年

*3月11日(日) 担当:大島徹也
 作品=ロバート・ラウシェンバーグ 《コース》 1958年

*3月15日(木) 担当:森 美樹
 作品=アメデオ・モディリアーニ 《カリアティード》 1911-13年

木村定三コレクションの調査については、作品の寄贈以来継続して続けていますが、今年度は主に金工品を中心に行っています。

 

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↑ 木村定三コレクションの調査風景。

 

特に銅鏡についてはその全体像を目録にまとめようと現在調査を進めています。

専門の研究者に依頼して調査・研究を進めていますが、それぞれの作品を目の前にして、作品の状態や、形態・文様など専門外の者にはわからないことなどいろいろ教えていただきながら調査を進めることができ、実物に触れる楽しさを感じる醍醐味はなかなか得られない経験となっています。

考古資料でもあることから、発掘品として錆が付着していたりすると、赤錆だったり緑錆だったり、また変形していたりして、どんな状況で土中に埋まっていたのが想像され、興味は尽きません。

 

銅鏡特有の神像獣像も拡大すると実に鮮明で、中国の金工品などによく見かける、足や角の欠けた小型で細長い胴体の龍型文様である文(ちもん)が複雑に絡み合う蟠文(ばんちもん)などは、実に生き生きとしかも奇妙で、古代の人々の想像力のすごさに圧倒されてしまいます。

 

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↑ 青銅蟠文鏡(せいどうばんちもんきょう)部分

 

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↑ 青銅細文地方格規矩四龍文鏡(せいどうさいもんじほうかくきしりゅうもんきょう)部分

 

年度末には目録にまとめる予定ですが、出来上がるのが楽しみです。

(H.K.)

 

*ブログ編集担当者より

文(ばんちもん)模様のオリジナル商品を開発したくなります。
 

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 「うつし、うつくし」展(所蔵作品による)が始まりました。所蔵作品によるというといつも見ていると思われがちですが、同じ作品でも切り口が違うとずいぶん違って見えます。また、保存上の問題もあって、普段はなかなか展示室に出すことの少ない彫刻の石膏原型や版画の版木なども、「うつす」(写、映、移)というキーワードによってご紹介していますので、新鮮に感じられることと思います。
 展示作品は、紀元前のメソポタミア円筒印章から2009年に制作された現代作家の作品まで、油彩、版画、日本画、彫刻、ヴィデオ・インスタレーション、写真など普段は見られない幅広い作品が、テーマ性のある企画展としてお楽しみいただけることでしょう。

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     石膏原型と二種類の鋳造が並んでいます。仕上がりの違いがわかります。

 

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    巨大なフランツ・ゲルチュの木版画《ナターシャ》も久しぶりに見られます。

 

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   先日2011年度朝日賞を受賞された横尾忠則さんの作品《浪漫主義者の接吻》も見られます。

 

 通常の企画展示室での「うつし、うつくし」展に続いて普段の所蔵作品展の会場では、昨年の原発事故の影響で海外からの展覧会が開けなくなった島根県立美術館で、代替企画展として開催された展覧会、「ふらんす物語」(愛知県美術館所蔵作品による)を再構成してご覧いただいています。近代のフランス美術とそれに影響を受けた日本人作家の作品をご紹介しています。

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 さらに、今回の見所のひとつとして、展示室7では、没後50年吉川英治原作『新・平家物語』のための杉本健吉の挿絵原画展を開催しています。今年はNHK大河ドラマで「平清盛」が放映中ですが、NHK大河ドラマのカラー放送の最初は、「新・平家物語」だったそうです。発表当時は『週間朝日』に連載されて大人気となった「新・平家物語」は吉川英治の文とともに杉本健吉の挿絵がその人気に拍車をかけたことで知られています。

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    参考資料も充実、懐かしくご覧になられる方も・・・

 このほかにも、木村コレクションからは須田剋太の特集などもあり、「うつし、うつくし」展の第1室から「ふらんす物語」「新・平家物語」をふくめ、所蔵作品展の第8室までの総点数は見応えのある242点が展示されていますが、これがなんとワンコイン(一般500円、高大生300円、中学生以下無料)という大変リーズナブルな入場料でご覧いただけます。
先日記者内覧会を行ったのですが、ある記者は「ワンコインでおなかいっぱい!」とつぶやいていました。寒さが厳しい時期ですが、お財布にもやさしい展覧会で豊かな気分になっていただけること請け合いです。大勢の方のご来館をお待ちしています。(S.T.)

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ショップでは、「ふらんす物語」の図録や人気の川瀬巴水や杉本健吉の《新・平家物語挿絵》の絵葉書なども入手できます。