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ワンコイン(500円)でおなかいっぱいの充実の内容!?

2012年02月03日

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 「うつし、うつくし」展(所蔵作品による)が始まりました。所蔵作品によるというといつも見ていると思われがちですが、同じ作品でも切り口が違うとずいぶん違って見えます。また、保存上の問題もあって、普段はなかなか展示室に出すことの少ない彫刻の石膏原型や版画の版木なども、「うつす」(写、映、移)というキーワードによってご紹介していますので、新鮮に感じられることと思います。
 展示作品は、紀元前のメソポタミア円筒印章から2009年に制作された現代作家の作品まで、油彩、版画、日本画、彫刻、ヴィデオ・インスタレーション、写真など普段は見られない幅広い作品が、テーマ性のある企画展としてお楽しみいただけることでしょう。

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     石膏原型と二種類の鋳造が並んでいます。仕上がりの違いがわかります。

 

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    巨大なフランツ・ゲルチュの木版画《ナターシャ》も久しぶりに見られます。

 

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   先日2011年度朝日賞を受賞された横尾忠則さんの作品《浪漫主義者の接吻》も見られます。

 

 通常の企画展示室での「うつし、うつくし」展に続いて普段の所蔵作品展の会場では、昨年の原発事故の影響で海外からの展覧会が開けなくなった島根県立美術館で、代替企画展として開催された展覧会、「ふらんす物語」(愛知県美術館所蔵作品による)を再構成してご覧いただいています。近代のフランス美術とそれに影響を受けた日本人作家の作品をご紹介しています。

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 さらに、今回の見所のひとつとして、展示室7では、没後50年吉川英治原作『新・平家物語』のための杉本健吉の挿絵原画展を開催しています。今年はNHK大河ドラマで「平清盛」が放映中ですが、NHK大河ドラマのカラー放送の最初は、「新・平家物語」だったそうです。発表当時は『週間朝日』に連載されて大人気となった「新・平家物語」は吉川英治の文とともに杉本健吉の挿絵がその人気に拍車をかけたことで知られています。

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    参考資料も充実、懐かしくご覧になられる方も・・・

 このほかにも、木村コレクションからは須田剋太の特集などもあり、「うつし、うつくし」展の第1室から「ふらんす物語」「新・平家物語」をふくめ、所蔵作品展の第8室までの総点数は見応えのある242点が展示されていますが、これがなんとワンコイン(一般500円、高大生300円、中学生以下無料)という大変リーズナブルな入場料でご覧いただけます。
先日記者内覧会を行ったのですが、ある記者は「ワンコインでおなかいっぱい!」とつぶやいていました。寒さが厳しい時期ですが、お財布にもやさしい展覧会で豊かな気分になっていただけること請け合いです。大勢の方のご来館をお待ちしています。(S.T.)

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ショップでは、「ふらんす物語」の図録や人気の川瀬巴水や杉本健吉の《新・平家物語挿絵》の絵葉書なども入手できます。