2012年09月123456789101112131415161718192021222324252627282930

 

9月28日から愛知県美術館、秋の展覧会が始まりました。
  

 涼しくなり始めたこの秋にぴったりの展覧会が始まりました。その名も「美しき日本の自然」!

入口b.jpg
 現代生活では自然と直接触れあう機会が減少しており、自然との関係が薄れてきています。本展では作品に登場する風景や草花、動物などを日本の作家たちはどのように表現してきたのか。またどのように図様化してきたのかをご紹介します。先人たちが感じていた自然の力や動植物への眼差しを共有し、自然を見つめ直す機会としたいと思います。

秋草b.jpg

 日本人の古来持っている自然観に裏打ちされた作品群を近世絵画を中心に、瀬戸市にある愛知県陶磁資料館の陶磁器も加えて構成されています。趣は普段とは違ってかなり和のテイストが色濃い会場となっています。

小杉b.jpg
 絵画だけの展覧会と比べると陶磁器と一緒に並べられると茶室に入ったような空気が流れるのが不思議ですね。

展示b.jpg 展示1b.jpg
  
 展示には、陶磁資料館からも担当の学芸員ふたりに来てもらいました。愛知県美術館長も展示作業に加わり、陶磁資料館の学芸員から展示指導?を受けていました。
 
 浦上玉堂の重要文化財などを含む出品作品は、全体では65点でそのうち陶磁器は19点出品されています。掛け軸、屏風などの作品の他、近代洋画の黒田清輝や坂本繁二郎らの風景を描いた油彩も見られます。さらなる内容については後日またブログでご紹介の予定です。

入口2b.jpg 

この秋、是非愛知県美術館に足を運んでみてください。(ST)

 

 

先週、海外出張でウィーンに行ってきました。ウィーンに出張だなんて優雅ねえ、と思われる向きもあるでしょう。しかし、それは全くもってノーです!ブログで旅の模様を少しお伝えいたしましょう。

今回の出張の目的はクーリエです。ウィーンのレオポルト美術館に貸出していた愛知県美術館の作品グスタフ・クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》を、当館に返却してもらうにあたり、ウィーンから名古屋への作品輸送にずっと付き添うのがクーリエの仕事。作品の安全管理が何よりの優先事項となります。 

月曜日、名古屋から飛行機を乗り継いで夜ふけにウィーン到着。そして、翌火曜日。移動の疲れをとってゆっくりと、というわけではなく、さっそく仕事です。レオポルト美術館へ行き、作品の撤収、梱包作業、および状態のチェックを行います。海外のスタッフに見つめられながらの作業は、けっこう緊張します。
 
クリムト撤去.JPG
 
 
水曜日。もう早朝にはウィーンとはお別れです。この日のうちに作品はフランクフルト空港から日本に向けて飛びたつ予定。そこで、飛行機に間に合うよう、トラックに作品を乗せてウィーンから一路フランクフルトへ向かいます。
 
倉庫前.JPG
↑朝5時に郊外の倉庫前に集合しました。暗い・・・。 
 
高速道路.JPG
↑大型トラックの車窓から牧歌的な風景をのぞみます。
 
9時間におよぶトラックの移動をへて、ドイツ、フランクフルト空港に到着。空港では作品をカーゴ便(貨物を空輸するための飛行機)に積み込みます。こうして水曜夜8時過ぎ、飛行機は無事に作品と私を乗せてフランクフルトを飛び立ちました。ヨーロッパの滞在は結局、約48時間で終了です・・・。
 
カーゴ便.JPG
↑ルフトハンザのカーゴ便。旅客用の席がないので、クーリエは操縦席の後ろのスペースに乗ります。わくわく。 
 
飛行機が成田空港に着いたのが木曜日の夜。それから再び作品を飛行機から降ろし、トラックに乗せて倉庫へ移動。金曜日の朝に東京を再びトラックで出発、ようやくこの日の午後に作品を乗せたトラックは名古屋の愛知県美術館に到着。はあ、長かった!
 
海外から作品を借りる、貸す、というのは、展覧会の開催にあたって今や珍しいことではありません。しかし!実際にクーリエとして作品と一緒に動いていると、海を越えての移動がどれほど作品にとって大変なことかが身をもって分かります。そして、大勢の方々のご協力、ご理解があって初めて作品輸送が可能になるということも実感・・・。
今後、海外から来た作品が展示されていたら、心の中で「よくきたね」と、ねぎらってあげてください。
(F.N)