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 あいちトリエンナーレ2013、開幕から1ヵ月が経ちましたが、みなさんお楽しみいただけているでしょうか?展示だけではなく、パフォーミングアーツの公演やトークイベント、ワークショップやモバイル・トリエンナーレなど、毎日のように沢山のイベントが開催されており、どれに行ったらいいか困っちゃう!という方もいらっしゃるかもしれません。

 さて、そんな中ではありますが、今週9月21日、22日の土日の夜、名古屋市科学館からここ、愛知芸術文化センターまでを結ぶ、大規模なイベントの準備が進められています。高橋匡太《Glow with City Project》です。

あいちトリエンナーレ2013|都市とシンクロする1,000人の提灯行列 高橋匡太《Glow with City Project》参加者募集

 このプロジェクトは、1,000人の参加者の方々に提灯を持って行列してもらうというものですが、ただの提灯行列ではありません。名古屋市科学館、長者町のアーケード、オアシス21、そして愛知芸術文化センターがいつもとは違う姿にライトアップされ、その光と提灯の光とがシンクロすることによって、名古屋の都市の中心部の風景を変貌させよう!という壮大なプロジェクトなのです。

 せっかくなので、先日行われたテストの様子をちょこっとだけお見せしちゃいます(※写真では建物のライトアップと提灯はシンクロさせていません)。前回のあいちトリエンナーレ2010では名古屋城に光のタワーが出現する《spectra[nagoya]》が話題になりましたが、今回はまた違ったかたちで名古屋の街を光が彩ることになります。

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 写真は20名ほどのスタッフが提灯をもっている様子なので、当日はなんとこの500倍もの人数で提灯をもって行列をつくることに…ものすごい光景になりそうです!

当日の受付時間(17:30-18:25)に白川公園の中央広場北側噴水付近にお集まりいただけばどなたでも参加できます(先着1,000名/参加無料。小学生以下は保護者同伴でお願いします)。皆様のご参加をお待ちしております!
(KS/SS)

黄金の騎士、北へ

2013年09月10日

 郡山市立美術館は、郡山市街から安達太良山までを一望できる、緑豊かな丘陵地にあります。この美術館は1992年11月の開館ですが、愛知県美術館も同年10月の開館で、ほとんど時を同じくして活動を始めました。建物は、季節によって豊かに変化する周囲の自然と調和し、日常から離れて美術鑑賞のひとときを過ごすには最適の場所です。

 コレクションは、ターナーやバーン=ジョーンズといったイギリス近代美術や明治以降の日本近代美術、郡山市ゆかりの美術などが中心になっています。特に、イギリス近代美術の体系的なコレクションは国内の美術館では他にほとんど例がなく、充実したコレクションとして高く評価されています。

郡山市立美術館ウェブサイト

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 この郡山市立美術館で、現在「震災復興支援 愛知県美術館所蔵品展」が開催されています。

 東日本大震災では、郡山市も建物の損壊などを中心に非常に大きな被害を受けました。美術館も施設面での被害などがありましたが、地域の人々に美術作品の鑑賞を通じて安らぎの場を提供しようと活動を続けてこられています。今回の展覧会は「震災復興支援」と銘打たれていますが、これは郡山市立美術館が震災後に開催した展覧会では初めてのことです。震災から二年半を経た今も、郡山市、そして福島県に住まう方々は、原発事故の影響などもあり将来への明るい希望が持てない状況に置かれています。それゆえにこそ、美術館から復興というメッセージを発信していきたい、という美術館のスタッフの皆さんの篤い思いが込められています。

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 郡山市立美術館から、当館のコレクションで復興支援の展覧会を、というご依頼をいただいた折、私たちはできるだけその趣旨にかなう内容でお応えすることにしました。第一章「日本人と自然」は、古来日本人が自然を畏れ、慈しみ、敬いながら共生してきたことを、与謝蕪村や英一蝶らの江戸絵画から、小川芋銭や熊谷守一、東山魁夷といった近代以降の作品を通じて感じ取っていただけるように構成されています。第二章「そして未来へ」は、今回の震災で多くの尊い生命が失われ、慣れ親しんだ故郷を奪われた方々への鎮魂や祈り、思いを託すことができるような作品、クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》など、明日に向かって歩む力を得ていただけるような作品で構成されています。愛知県美術館のコレクションが、このようなかたちで郡山市の、そして福島県の方々にご覧いただけることを、心から嬉しく思っています。
(MM)