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美術館で、映画を上映するということ

2014年11月26日

 2014年も11月の半ばを過ぎ、だんだんと、年の瀬という雰囲気になってきました。愛知芸術文化センターにとって今年は、1992年の開館以来の大きな組織改編の年でもありましたが、それがあと1ヶ月少しで終わるのかと思うと、ちょっと感慨深いものがあります。
 愛知県芸術劇場の運営を(公財)愛知県文化振興事業団が行うという指定管理者制度の導入は、これまで新聞等でもある程度、報道されてきました。愛知県文化情報センターの公演事業は事業団が引き継ぎましたが、その一方で映像事業がどうなるのか? といったことは特に報じられず、上映会を定期的に訪れられるお客様からは、映像はどうなってしまうのか、という質問をいただくこともありました。


 ただ、愛知県美術館の「2014年度展覧会スケジュール」には、映像事業がラインナップの一つとして掲載されていましたし、夏の「これからの写真」展では、展覧会に併せる形で、12階のアートスペースAを会場に、コレクション作品上映会「フィルムからデジタルへ」を開催しました。4月より試行として始まった、映像作品を紹介するスペースであるビデオテークでも、文化情報センターが企画・制作していた「愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品」を上映しています。ですので、美術館の事業として映像分野が引き継がれていることは、徐々に伝わりつつあるのではないか、と思います。

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▲ジャン=フランソワ・ラギオニの『LE TABLEAU』(絵の中の小さな人々/2011年)

 11月23日(日)から始まっている「第19回アートフィルム・フェスティバル」は、「第19回」とカウントされている通り、文化情報センターから映像事業を引き継いで行うものです。その一方で、美術館の企画として行うことも意識して、初日には黒の抽象絵画で知られる画家ピエール・スーラージュに関する短編ドキュメンタリー、フランソワ・カイヤ『CHAMBRE NOIRE, CINQ PEINTURES DE PIERRE SOULAGES』(黒い部屋、ピエール・スーラージュの5つの絵/1983年)と、絵を描くことをモチーフにしたアニメーション、ジャン=フランソワ・ラギオニの『LE TABLEAU』(絵の中の小さな人々/2011年)を併せて上映する、といったプログラムを組んでいます。また、28日(金)には、ウケ・ホーヘンダイク『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(2014年)と、当館の古田浩俊課長のトークも行います。

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▲ウケ・ホーヘンダイク『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(2014年)

映画祭ではしばしばあるのですが、直前になってプログラムが変更になったり、作品が差し替えになったり、といったことが起こります。(絵の中の小さな人々)は英語字幕で上映を予定していましたが、実際には当日、日本語字幕版で上映できたのも、そんな例の一つです。12月7日(日)の最終日まで、多少のアクシデントもあるかもしれませんが、映画ファンの方も、美術愛好家の方も、共に楽しんでいただければ幸いです。

アートフィルム・フェスティヴァルの上映プログラムについてはこちらを、スケジュールについてはこちらをご覧ください。

(T.E)